外国人雇用で「ビザが下りない会社」の特徴とは?不許可になりやすいポイントを行政書士が解説
外国人を採用する企業が増える一方で、
「内定は出したのにビザが不許可になった」
「なぜか毎回ビザが通らない」
といったご相談も少なくありません。
在留資格(特に技術・人文知識・国際業務ビザ)は、外国人本人だけでなく、受入れ企業の実態や体制も厳しく審査されるため、会社側の状況によって不許可になるケースがあります。
この記事では、外国人雇用において「ビザが下りない会社」に共通する特徴を、行政書士の視点から解説します。
技人国ビザは「会社も審査対象」
技術・人文知識・国際業務ビザの審査では、次の2つが同時に見られます。
外国人本人の学歴・職歴・業務内容の適合性
受入れ企業の事業内容・安定性・継続性
つまり、いくら優秀な人材でも、会社側に問題があると不許可になる可能性があります。
特徴@ 事業内容が不明確・説明できない会社
最も多い不許可要因の一つが「事業実態の不明確さ」です。
典型例
ホームページがない、または更新されていない
事業内容が抽象的(「コンサル業」などのみ)
実際の取引内容が説明できない
オフィスが実態不明(バーチャルオフィス等)
入管は「実際に事業を行っているか」を重視するため、説明が曖昧な会社は慎重に審査されます。
特徴A 設立直後で実績がない会社
設立間もない企業でも申請は可能ですが、次の点が重要です。
売上実績
取引先の存在
事業の継続性
実績が全くない場合、
「外国人を雇用するだけの経営基盤があるのか」
と疑問を持たれることがあります。
特徴B 赤字が続いている・資金状況が不安定
会社の財務状況も重要な審査要素です。
注意されやすい例
長期間の赤字決算
債務超過状態
資金繰りが不安定
給与支払いに遅れがある
特に外国人雇用は「継続的な雇用」が前提となるため、経営の安定性は重視されます。
特徴C 外国人の業務内容が単純労働中心
会社の業務設計自体に問題があるケースです。
不許可になりやすい業務
飲食店のホール業務中心
コンビニスタッフ業務
工場ライン作業中心
倉庫作業中心
たとえ会社が法人であっても、業務内容が単純労働中心であればビザは許可されません。
特徴D 外国人の業務内容が曖昧
申請書に記載される職務内容が曖昧な会社も不許可リスクが高くなります。
例
「営業業務全般」
「事務作業」
「店舗業務」
これらは専門性が伝わらないため、入管から追加資料を求められることがあります。
望ましい記載例
海外取引先との商談・契約交渉
市場分析・営業戦略の立案
輸出入管理業務
特徴E 日本人と比べて給与が低い
技人国ビザでは、
「日本人が従事する場合と同等以上の報酬」
が必要です。
問題になりやすい例
同職種の日本人より明らかに低い給与
最低賃金ギリギリの設定
手当込みでようやく基準を満たすケース
給与水準が不十分な場合、在留資格の許可は難しくなります。
特徴F 外国人採用の実態が整っていない会社
次のようなケースも注意が必要です。
就業規則が未整備
雇用契約書が簡易的すぎる
労務管理体制が不十分
外国人雇用の実績がゼロ
入管は「適切に雇用管理できる会社か」も確認します。
特徴G 過去に不法就労助長などの問題がある会社
過去に以下のような問題がある場合、審査は非常に厳しくなります。
不法就労者の雇用歴
在留資格違反の助長
虚偽申請の履歴
このような場合は、慎重な追加資料提出が必要になります。
外国人雇用で失敗しないために重要なこと
ビザ申請で最も重要なのは、
「採用してから考える」のではなく「採用前に確認する」ことです。
特に以下は事前確認が必須です。
業務内容が技人国に該当するか
学歴・職歴との関連性があるか
会社の実態を説明できるか
給与水準は適正か
行政書士に相談するメリット
外国人雇用のビザ申請では、企業側の準備が不十分なまま申請すると不許可リスクが高くなります。
行政書士に依頼することで、
事業内容の整理
職務内容の適正化
申請書類の作成
不許可リスクの事前診断
などを行うことができます。
まとめ
外国人雇用においてビザが下りない会社には、次のような特徴があります。
事業実態が不明確
設立間もなく実績がない
財務状況が不安定
単純労働が中心
職務内容が曖昧
給与が低い
労務管理体制が不十分
技人国ビザは「人材の問題」だけでなく「会社の体制」も審査対象となる点が重要です。
外国人採用を成功させるためには、採用前の段階で在留資格との適合性を確認することが不可欠です。
当事務所では、外国人雇用に関する事前診断や在留資格申請サポートを行っております。お気軽にご相談ください。